インドへGO | 雲がトロンと3リットル

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ギャラリー、美術館を飛び出して繰り広げられる、新しいアートシーンを創造するイベントをプロデュースしています。
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笹本智子《MOCO》
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思い出す@インド
モコちゃ〜ん。
元気しとる〜??
俺、まだこっちにおるねん。
いい加減、飽きたねん。
アツイし、うるさいし、もう帰りたいわ。
今度のロイヤーもあてにならへんねん。
ま、でも、最近、彼女みたいのもできたし。
仕事っちゅ〜か、そんな感じのもあるしな。
モコちゃんは、どない?





え〜。

オイニと騒音の国、インド。

気温40度。

3週間。

女、一人。

バックパッカー。

宿はその日に行き当たりばったり。




そんな、危険極まりない旅をしちゃった私ですが。

間もなく、1年が経とうとしてます。


旅の途中で出会った、一人の青年。

訳あって、日本に戻れません。

もう、4年になるのでしょうか。。

彼は、ホリエモンも、レイザーラモンも知りません。。




久しぶりに届いた、1通のメールは、彼の無事を知りつつ、「やっぱりか。」という、諦観にも似た気持になるのである。
諦観の語源は、そう。
印度から来た言葉だそう。。。




4年かぁ。

インドに4年はキツイっすよ。。。




| インドへGO | 13:18 | comments(0) | - |
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バスで15時間
バスはガッタガッタと唸りを上げ、山を越え谷を越え。
次の目的地「ジャンムー」を目指す。



インドのバスは、タフである。
とても、ハイウェイとは思えないほどのヒドイ道を、決して早くないスピードで突き進む。
カーチェイスさながら。

こんな山奥で渋滞??
と思うほど、しょっちゅうバスが止まる。

クラクションは、挨拶みたいなもの。
四六時中、ビービーパーパー。

車窓からのんびりと風景を楽しむなんて、できません。
ガッタガッタと脳髄は揺れ、耳をつんざくほどのクラクション。

なかなかやるじゃないの。
インドのバス。





10時間のバスの移動。
もちろん、時々、サービスエリアみたいなところに停車します。

みんな腹ごしらえ。
私は、今朝作ってもらったサンドイッチとお茶を車中でほおばる。
だって、荷物のそばを離れたら危険でしょ?





でも、トイレに行きたくなっちゃったのよ。

周りのインド人は、どうしていたかと言うと…。
バスが渋滞で停車する度、ヒョイと飛び降りて、道端で処理するのです。
男も女も、老いも若きも。
サリーをヒョイっとたくしあげて、シャシャーって。
もちろん、トイレットペーパーなんて使いません。

ぶ、文化だから、しょうがない…。

ジャパニの女は、そうはいきません。
サービスエリアで停車した、小さな食堂のトイレを拝借。





んー。
用を足すのに、戸惑ってしまいそうなほど、汚いトイレ。





バスで10時間って、嘘じゃん!!
結局、15時間掛けて、乗り換え地点「ジャンムー」へ到着。

朝の7時半に「シュリナーガル」を出て、実に15時間。
夜22時をまわって、バスターミナルは、物騒な感じ。

基本的に、女性の姿は見かけません。
これは、街を歩いても同様。
女性が外で働くということは、あまりしないそうです。

車中で仲良くなったネパール人に助けてもらって、次のバスを探す。

「あのトイレ」を想像すると、便意をもよおしたくないので、お腹は空いていたけれど、何も食べずがまん、がまん。



| インドへGO | 10:41 | comments(2) | - |
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さよならシュリナーガル
今朝も、朝5時から始まる「祈り」の声に目を覚ます。

今日が出発の日だ。

目的地「ジャンムー」までは、バスで10時間ほどだそう。

ガイドブックには、「バスは危険!!!」と書いてあった。

とても心配である。


お世話になった家族に、最後の挨拶。
食卓&台所へ行って、これから先の注意事項を教えてもらう。

「バスでの移動は、厳しいぞ。長いぞ。」

「うん。気をつける。」

「衛生状態も良くないだろうから、これを持っていきなさい。」

と、サンドイッチと、お茶を持たせてくれた。


テレビ番組みたいに、家族みんなでお別れ。見えなくなるまで手を振る。
なーんて事は無かったが…。
静かに父さんが手を振る。
まだ夜が空けきらない、静かな湖。
リュックを背負い、長男の漕ぐ小さなボートで陸へと向かう。
いよいよ「船出」。

最後にこれだけは言っとかなきゃ。

「ごめんよ。私、君と君の家族の事を勘違いしてしまっていてさ。」

「大丈夫だよ。僕はどんな状況でも、冷静だから。」

はあー。
私ってば、なんか、かっこわるー。
さんざんお世話になったのに、ギリギリまで疑ってたもんねー。

私って、嫌な人間かしら?
いや、一人旅の自己保身の為。
そのぐらいは、しょうがないでしょ??




バス乗り場に到着。
あっさりと長男と別れを交わす。

「君から、メールが来る事を、期待してる。」

「ありがと。またね。」




この国には、ユニフォームというものがほとんど無い。
誰が、バスの運転手なのか、わからない。
みんな、同じ格好。

「このバスでいいの??」

てあたり次第聞きまくる。

「大丈夫??」

と、声をかけてきてくれた人がいた。
背の小さな、小学校の時の同級生とよく似た顔の人。

これは、このバスの、この席だよ。
って、親切に案内してくれたけど、彼が運転手じゃなかった。
ドライバー席に座った人が、運転手なのだ。
どの人が運転手なのか、顔で覚えておくしかない。
もしくは、私の顔を、覚えておいてもらうしかない。




バスは30分遅れて出発。
同級生似の男性が、人なつっこく隣の席に座る。
彼は、ネパールへ帰るという。
ここには出稼ぎで、食品油会社に勤務している。
国には、子供と妻が待っている。
1年ぶりに会いに行くのだそうだ。

私よりも、ずっと長い道のり。

そのネパール人と、道中ちょこちょこ会話を交わす。
彼も、英語が堪能。

昨日までステイしていたHOUSE BOATの話をする。

そしたら、

「1拍いくらだった??」

「え??お金、1円も払ってないよ。むしろ、色々出してもらった。」

「そうなの??? HOUSE BOATは高いんだよ!!」

おやおや。やっぱりそうだったのか。
そんなところへ私は、何日もお世話になってしまったのだ。
タダ飯。タダ風呂。チャパティ体験。他にも色々。。


なんと懐の深い家族だったんでしょう。
シュリナーガル。
湖畔に浮かぶ、船のお家。。。











| インドへGO | 00:34 | comments(0) | - |
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女の武器は、涙です
シュリナーガル最後の夜。
自室にこもり、荷物のパッキングをしていると、私を呼ぶ長男と父親の声。

「プージャ。ちょっと客間に来てくれるか?」

『今頃、なんだ??』


ソワソワしながら、客間へ行ってみる。
そこには、ここへ来た夜と、同様の光景が。
父親と長男が、テーブルに書類を広げ、私を囲む。

「imigration cardを書き直して欲しい。」

「は??なんでそんな必要があるの??一度書いてるじゃない。」

「だけど、君の出発の日にちが変わっただろ??」

「そんなの、横線引っ張って、修正すればいいんじゃないの??」

何だか、良くないことに使われそうな気がする。
頑なに、断り続ける。
証拠となる記録は、少なければ少ないほど、後々ひびかない。
それに、私のデータが悪用されたら、大変な事になる。

「何の為に、何枚もイミグレーション・カードが必要なのよ??」

「政府に届けなくちゃいけない規則なんだ。」

「嫌だね。書かないよ。」

困ったような顔をして、顔を見合わせる父親と長男。
何やらカシュミール語で喋る。

不安がつのる私。

『もしかして、今から巨額の経費を請求させるんじゃないのかしら?
これは、その為の儀式!?』

やはり、ただのツーリストを、ここまで手厚く歓迎してくれて、ただで返そうというわけにはいかないのか。

狼に睨まれた、子羊ちゃん。

逃げようったって、ここは湖の上。

餌食になってしまうのか…。

最後の一勝負。

吼えろ!!ともこー!!

「結局これは、君らのビジネスに私を巻き込んだと言う事なのね!?」

静かに、怒りを込めて、ゆっくりと。
涙が一筋、頬をつたう。
子羊ちゃんは、黒目を見開いて、彼らを睨み返す。

どうしたもんかと、顔を見合わせて、首を振る親子。


「泣かないでよ。プージャ。。。」


私は、イミグレーション・カードをビリビリに引き裂いて、自室へと引きこもった。

内側から鍵をかけて、枕へ顔をうずめる。


『とうとう来たかー。
やっぱり、目的はお金だったかー。』


パニックに陥った、子羊ちゃん。
ここで、多額の現金を支払うはめになってしまうのか。。。。





| インドへGO | 21:26 | comments(0) | - |
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戸惑い
しばらく枕に顔をうずめて、心を静めていた。

『くそー。どうとでもしやがれー!!』

ほとんど、やけくそな、投げやり状態。
ちょっと、開き直りの、能天気。



「プージャ。ちょっと話をさせてよ。」

長男が部屋に入ってくる。
枕に顔をうずめたままの私。

「なんなの??」

「何か勘違いしてない??」

「何が??」

「僕達は、君からお金をもらうつもりは一切無い。
今まで、一度でも、お金を請求したとこがあったか???」

「じゃあ、何の為に、私をここへ連れてきたのよ!?」

「それは、何度も言うように、シュリナーガルが素晴らしく良い所だから、見て欲しかったんだ。
それに、僕は、違う環境で生活している人々のことを、常に尊敬しているんだ。」

『………???????』



私は拍子抜けしてしまった。

え??

じゃあ、高いエアーチケットを私の分まで支払ってくれたのも、
デリーで、カレーやらダールをご馳走してくれたのも、
色んな見どころを案内して、エスコートしてくれたのも、
その為だったと言うのか!?

まあ、私が、金持ちジャパニだったら話は別だっただろうが…。


結局、エアーチケットも、国際電話料金も何もかも、1円も請求されなかった。


また、再び、頭が混乱してきた。

「お母さんに、ごめんなさいって伝えて。」

それだけ言うと、再び枕に顔をうずめて、心を整理した。




* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *




「プージャ。今までの話は忘れて。父さんと母さんが呼んでる」

「わかった。すぐ行く。」

なんだか、狐につままれたような心持ちである。
この家族との最後の夕食。
申し訳ない気持ちと、恥ずかしい気持ちで、彼らの顔を見ることが出来なかった。


「プージャ。野菜を切りなさい。
お前の好きな、スパイシーサラダの作り方を教えてあげるから。
お母さんも、君の為に、チャパティーを作ってくれるって。」

なんとあっさりした家族だろう。
先程の、鬼の形相をした私の事を、気に留める様子も無く。
父さんは、野菜を切る。
母さんは、小麦を練る。

私はただ一言。

「ありがとう。」

これが精一杯。
うつむいて、野菜を切る。

なごやかな食事。

家族5人と私の6人で、お世辞にも広いとはいえない食卓を取り囲む。
肩を寄せ合いながら、モグモグとほおばる。

食事が終わる頃、長男が口を開いた。

「僕達家族はね、君にずっといてもらいたいと思っているんだよ。
本当だよ。」

「そうだよ。明日発つ事を聞いて、母さんがとても寂しがっているんだよ。」

父さんも続ける。

「うん。でもね、色んな土地を見てみたいし、一人旅をもっと続けて行きたいんだ。」

これは、本心だった。

すごく優しくて、親切で暖かい家族と一緒に生活をするのは、とても心地のよいことだと思う。
だけど、飛び出してみたくて、挑戦してみたくて、日本を発ったんだもの。

「いつかまた、将来、お金に余裕が出来たら、両親を連れて会いに来るよ。」

これも、本心だった。



父さん、ここは「山好き」の父さんには、絶好の場所だよ。
母さん、ここはのんびり時間の流れる、穏やかな場所だよ。

いつか、連れてく。
あ、いや、連れてってあげるから、旅費出して(笑)。



最後に、お母さんが手にキスして、ほおずりしてくれた。
よく働く、ひなたの匂いがした。


「プージャ。もう寝なさい。明日は早いよ。」



自室に戻り、最後のパッキング。
明日からまた、一人のたびが始まる。





| インドへGO | 19:22 | comments(0) | - |
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