2007年04月の記事 | 雲がトロンと3リットル

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笹本智子《MOCO》
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しつこい、私も。
昼前から、三男坊は学校へ。

父さんもそれに連れ立って、出掛けた。

長男(ジョン)と次男も、市場へ行くと言って出掛けていった。


HOUSE BOAT に残されたのは、私とお母さん二人きり…。



私は、今とばかりにゲストハウスのボートを調べてみた。
なぜなら、まだ、猜疑心の確信が掴めていなかったから。

私自身、こう見えて、結構しつこい性格である。 時々ね。
時間と共に風化してしまうような事は、あまり好きじゃなかったりする。

客間のチェストを、そおーっと開ける。
そのチェスとの中には、私がここへ来た夜に書かされたimmigration card があったのさ。
それに、Welcome ノートが1冊。


ん???

そのカードの束の下。

何やら厚いノート発見。


[BILL FORM]????


すかさず、その3冊を引き出しから抜き取り、自室へと持ち込む。
念の為、自室には内側から鍵をかける。

心臓がバクバク。

こんな状況を誰かに発見されたら、この家族との関係が、最悪にギクシャクしてしまう。

でも、
自分のみを守る為なの。
ごめんね。


Welcome ノートには、何人かの日本人の名前と、各国からのツーリストの名前等のデータがパラパラと。

imigration card の方も、2枚写しの複製の方が保存されており、同様に何人もの名前が書かれたものがあった。

最後にBILL FORM の確認。

書かれている文字は、解読不能なほど、いい加減。
でも、これがあるって事は、ここを訪れたツールリストから、お金を取っていたという証拠だ。


『やっぱし、そうなんじゃん。』


背筋が引き締まる。
呼吸が遅くなる。


証拠、ゲット。


何か起こったときのためを思い、各々1枚ずつ、丁寧に破り、リュックの奥へとしまいこむ。



さて、日本での請求書を思い出してみてください。
普通は、誰さん宛てに、これとあれと、あっちのあれがいくつで…。
なんて具合に、非常に細かく書かれてますよね??

ところが、このBILL FORM。
誰さん宛かも書いてないし、字が読めないし、TOTALってとこだけ、ぐるりと○で取り囲んでいるだけの簡素なもの。


果たして、こんなのりで、彼らはこれを生業としているのだろうか??



でも、これが見つかった以上は、心穏やかにいられない。
速やかに、ここから脱出せねば!!!

この貧乏旅行者からも、彼らはお金を取るつもりでいるのだろうか??

いいや、契約書なんて交わしていない!
大丈夫。な、はず!!??


まぁ、ご飯をたらふくご馳走になり、湯たんぽで温まったベッドで眠り、現地のインド人のご家庭にウルルンしちゃった訳だから、。
内容は、とても充実。
楽しかったよ。



さて、出発は明日。
結果は明日です。


一応、念の為、imigration card から、私のシュリナーガル行きのエアーチケットを発見したので、そいつも、手元に隠し持っています。

ごめんよ。

なんだか疑い深くて。

ただ、知り合いの誰一人いない、現地の情報もわからない。
文化も言葉も違う土地に、ポツリ降り立ったジャパニの女は、どうしても、そうなってしまうのです。






| インドへGO | 12:13 | comments(0) | - |
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家族観察
さてと、再出発一人旅。

ルートは大まかに決まった。

不安でいっぱいだけど、なんだか心は解き放たれた感じ。

ワクワク。



あ、基本的に、次男と三男、お母さんは、私の行動には無関心。
お母さんは英語が話せないので、いつもニコニコ笑っている。

そう。

笑顔って、一番簡単なコミュニケーション・ツールよね。

どこへ行っても。


よく働く、どっしりとしたお母さん。

洗濯物も、湖の水を使って、一つ一つ手で洗う。

時々、近くの HOUSE BOAT の人々に、でっかい声で話しかける。

息子達にも、なにやら大きい声で話をする。

ここの人達は、道で擦れ違っただけなのに、よく喋る。

家族でも、よく喋る。



我が家では、こんなに話をしただろうか??

毎日顔をつき合わせているのに、会話が尽きないなんて、素敵な事よね。



三男坊は、時々、学校へ行く。

将来は、かっちょいい車が欲しいという。

今あるのは、移動用の小さなボートが一家に一つあるだけだ。

多分15歳くらい。

午後3時には学校が終わる。

帰ってきて、友達と遊ぶ、普通の15歳。




次男は、働いている様子が全く見えない。

多分、同い年くらいだと思うんだけど。

ボートの家から、陸に出かける様子もあまり見ない。

一緒にテレビを見ていると、「おー、この人は有名だぜ。」とか、「わーお。この人は金持ちなんだぜ」とか。

時々、テレビドラマの通訳もしてくれる。

必要な事意外、あまり自分からは話さない。

どちらかといえば、こういうタイプがいい…。




長男(ジョン)も長男で、これといった仕事があるように見えない。

私の様に、ツーリストを捕まえてくるのが仕事なのだろうか??

時々、3時間ほど、姿を消す。



父親は、60歳を越え足を悪くし、山へは登れなくなった。

日に5度の祈り。

HOUSE BOAT のメンテナンス。

学校へ行く息子の送り迎え。




一体。
この家庭は。
何で生計を立てているのか??

やっぱり!!
私のように、迷い込んだツーリストを食い物にしているに違いないっ!!!
出発の日をあさってに控えた今も尚、頭の中はグルグルしているのであった。

そんなグルグル状態にも拘らず、
どーにかー、なっちゃうでしょーーー。
と、能天気な私も、姿を現す。



学校から帰った三男坊と、小さなボートで湖をブラブラ。

どんな状況であろうと、お腹は空く。

不思議だ。

生きているんだ。

うん、うん。



この辺りの家庭では、4度目の夜のお祈り(8時半〜)が終わってから夕食をとる。
だいたい9時半頃から。
家族揃って。


この辺も、日本ではというか、最近の私にはなじみが薄くなった。
みんな仕事に忙しく、残業やら、夜勤やら。
夕食は、全員揃わない事の方が多い。



ちょっと試しに覚えてみたカシュミール語を、やたらと話す私。
何の意味なのか分からない。
けど、一同大爆笑。
みんなが笑ってくれるんなら、それでいい。


だんだんと、手で、食事を食べるのにも慣れてきた。

この家族とも、あと2日でお別れだ。

のんびり行こう。

心は放たれた。



夜はとても静かで、時々、水がチャプリという音を立てる。





| インドへGO | 11:01 | comments(0) | - |
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MOCO 考え中。。。
いやぁ。
昨日は、15時からきっちり1時間。
都内では雷ビカビカでしたね。

帰国して、すぐに、お呼ばれセッション。
目黒に移動中。(10万キロを越えて、尚、生き生きしている『しまくん』と)
レセプションパーティ。
基本的には関係者のみだったので、お知らせできませんでした。。。


運転中、思い出していた。

インドの事。

ほんとに、色々あった。
ちょっと、変わったかも。
なんか、毎日楽しいかも。


無事に帰って来たから、言えるんだ。
ショックな事も、あった。
嬉しい事も、もちろん、あった。


インドは、混沌としていた…。




私。
車の運転って、好きなのよ。
色々考え事して。
音楽ガンガン。
横浜ナンバーのメンズ達の車と、ちょっと張り合ったりして。

あ、でも、あと1点で、免停なので、おとなしくおとなしく…。
おまわりくんには、涙はきっと、通用しない…。



インドでお友達になった人にワールドコール。

「はろはろ。お元気?? 日本はやっぱり慌しいよ。 あ、そっちは暑い??」

「こっちは、相変わらず熱波だよ。43度を越えました。」

街の、臭い匂いと、喧しいクラクションが蘇ってきた。




記憶のコントラストがはっきりしているうちに、MOCOジャーニー記録を書ききってしまおうと思っているのだけど。

なかなか進まない。。。

もうしばらく、お付き合い下さい。。






| 日々徒然 | 01:59 | comments(1) | - |
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トイレ事情、in 湖の町。
トイレな話。


私がステイしていたHOUSE BOATというのは、その名も、「家が船」。

北インドの最大の湖「ダル・レイク」に、木で出来た、お船のお家を浮かべて生活しているのだ。

この湖は、そんなに深くない。

浅めの場所に、杭を打って、船を固定している。



ここへ来て、5日目の朝。

今朝はお腹の調子が良くない。

インドに上陸してから、初めてのことである。

しょうがないので、朝起きてから、何度も何度もトイレへ向かう。
ジャパニなので、トイレットペーパーを使わせてもらう。

便座は洋式。
一応レバーを押すと、水がジャッと流れる。
なので、日本と同様に、用を足し、水を流す。


昼間に、浴室の換気がしたくなり、木製の扉を開けたところ…。
前々から気になっていた、下水の問題が発覚!!??
何気なく私が流してしまった、トイレットペーパー達は、完全にそのままの状態で、うようよと、湖を漂っていたのです。


湖に生息する、小魚君達よ。

「ゴメン」

と言ったら、許してくれるかい??







不潔とは言いたくはないが、何だか、妙である。

お父さんは、食べ残したご飯やらを、ひょいと台所から手を出し、湖に投げ入れる。

うんこはそのまま、沈んでいく。



その100m先では、釣り人が投網漁をして、小魚君達を獲っている。

「食べるのか??」

「いや、これは、市場で売ってくる。」

との、応え。



そういえば、ここへ来た日に、三男坊が、湖で一緒に泳ごうと誘ってきた。

周りを見たら、ガキンチョが何人か、キャッキャラはしゃいで泳いでいた。

私は、その時は、丁寧に断ったが、今考えたら、目がチカチカしてしまう。



そういえば、母さんは、毎日この湖の水で洗濯をする。

いい匂いで、清潔な感じがしていたけれど…。



きっと、お魚君が、循環してくれているのでしょうかね。

有機物。

同じ有機物。

魚も、私達も、ノンケミカル。

あ、でも、ピロリ菌…。。。。










| インドへGO | 01:59 | comments(0) | - |
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飛び出せー!!
あれこれ喋り続けるジョンに対し、


「あんたには、関係ないでしょっ!!!」


と罵声を浴びせてしまった。

そしたら、驚きに似た表情を浮かべ

「分かった。そういう事なんだね。家へ帰ろう…。」

行きはバスだったけど、帰りは歩き。
30分以上の道のりの間、一言も会話を交わさない。


私の心は、猜疑心満載。

『やっぱり、そういう事だったのかしら??
ここへ来た日に、色んなツーリストの写真やら、お手紙やらを見せられたけど。
ガイドして、そのアレンジメント料金を取ろうって事だったのね!!??』

そのうち、猜疑心が、確信に変わる。



HOUSE BOAT に着いて、一人、今後の策を練る。

ルート。
それは、山脈を越え、オンボロバスで10時間以上の移動。
頼る友人は、誰もいない。


バス??
どうやったら乗れるんだ???
乗り場はいったい、どこなんだ???


大丈夫。
これから、一人で旅を続けても、きっとなんとかなるだろう。
普通に暮らしている人々は、みんな良い人!!
そうだと信じたいもん!!!
そんな人々と、いっぱい出会いたいもん!!!!

この2本の足で、色々見て、経験したいんだ。
私自身の選んだ旅を、挑戦するんだーーーー!!!

誰になんと言われようと。
自分の納得いくように、道を作って行かなきゃ、嘘になる!!


1,2,3、ダーッ!!!!!


覚悟を決めた。


ここに来てからの何日間のもやもやしていた気持ちが、すっきり晴れ渡ったのを実感した。




しばらくして、ジョンが、ガイドブックと格闘していた私の元へやってくる。

「大丈夫??気分はいいか??」

「気分??全然大丈夫だよ。すっきりした。」

「そうか。それが本心なら、良かった。」

んー。

ここまでくると、本当に親切心からだけで言ってくれているような気もする。

バスでの移動の仕方を訪ねても、これでもか!!という程、丁寧に教えてくれる。

途中からおせっかいに感じてしまう。。

耳に入らなくなってくる…。

それだけ、ジョンはよく喋る。。。



ルート決定!!!




[シュリナーガル]
   ↓バスで11時間

[ジャムー]
   ↓バスを乗り換え5時間

[アムリトサル]
   ↓何日かステイ

[ハリドワール]
   ↓何日かステイ

[リシュケーシュ]
   ↓何日かステイ

[ニューデリー]
   ↓何日かステイ
   帰国




少しずつ南下して、デリーを目指す。
総移動距離、およそ1000キロメートル。

全て、一番安い移動手段、バスでの移動だ。





| インドへGO | 00:10 | comments(0) | - |
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